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眺望 医薬街道

行政処分の生温さが招いた医薬品不足

近藤正觀

2024年6月15日号

 20年の小林化工での睡眠誘導剤の混入事件に端を発した医薬品の供給不足は依然として解決のメドが立っていない。厚生労働省は5月22日、「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会報告書」を公表した。報告書は、少量多品目生産の構造的課題を解消し、業界再編を進め、品目数の適正化による生産能力の効率化を進めることが必要と謳っている。  品質管理に関する医薬品医療機器法違反事例は20年以降頻発し、24年4月までに21の企業に対して見受けられ、業務停止や業務改善命令等の行政処分が行われてきた。これらの連鎖によって後発医薬品の製造は製造能力の限界を超え、医薬品の供給不足が発生し、国民の健康を脅かしている状況が続いている。  24年5月現在でも後発医薬品の供給不足は2589品目に及んでいる。厚労省は医療費抑制のため後発品の使用...  20年の小林化工での睡眠誘導剤の混入事件に端を発した医薬品の供給不足は依然として解決のメドが立っていない。厚生労働省は5月22日、「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会報告書」を公表した。報告書は、少量多品目生産の構造的課題を解消し、業界再編を進め、品目数の適正化による生産能力の効率化を進めることが必要と謳っている。  品質管理に関する医薬品医療機器法違反事例は20年以降頻発し、24年4月までに21の企業に対して見受けられ、業務停止や業務改善命令等の行政処分が行われてきた。これらの連鎖によって後発医薬品の製造は製造能力の限界を超え、医薬品の供給不足が発生し、国民の健康を脅かしている状況が続いている。  24年5月現在でも後発医薬品の供給不足は2589品目に及んでいる。厚労省は医療費抑制のため後発品の使用を

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