医薬経済オンライン

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読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

新しい心の生物学を知る

第243回

大西一幸

2024年6月15日号

脳科学で解く心の病 エリック・R・カンデル 大岩(須田)ゆり訳 築地書館/2024年4月刊  自閉症や、それを含む発達障害について、このところの社会的関心は肯定感に向かっているような印象を受ける。差別的なニュアンス(ひきこもり、不登校、自殺未遂など)で伝えられることが多かった空気は変わり始めた。むろん、状況が一変したわけではない。  この"感じ"は例えば、部屋を片付けられない若い人が、自らを精神障害ではないかと疑い、やがて発達障害と診断されるや「ほっとする」といったレポートなどにも表れているが、精神障害であるという自覚を公然化する空気は、社会全体にこういう人を肯定的に捉える状況を反映しているのではないか。したがって差別的、隔離的な対応を許さず、旧態的な態度や姿勢は非難に値するという雰囲気まで... 脳科学で解く心の病 エリック・R・カンデル 大岩(須田)ゆり訳 築地書館/2024年4月刊  自閉症や、それを含む発達障害について、このところの社会的関心は肯定感に向かっているような印象を受ける。差別的なニュアンス(ひきこもり、不登校、自殺未遂など)で伝えられることが多かった空気は変わり始めた。むろん、状況が一変したわけではない。  この"感じ"は例えば、部屋を片付けられない若い人が、自らを精神障害ではないかと疑い、やがて発達障害と診断されるや「ほっとする」といったレポートなどにも表れているが、精神障害であるという自覚を公然化する空気は、社会全体にこういう人を肯定的に捉える状況を反映しているのではないか。したがって差別的、隔離的な対応を許さず、旧態的な態度や姿勢は非難に値するという雰囲気まで生ま

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