時感/編集後記
時感/編集後記
2024年7月1日号
時感
熊と猪と人間
1週間に1度は目にするようなった熊出没のニュース。他人ごとかと思っていたが、半年前に実家の両親から「熊が出た」と連絡があった。実家は島根県出雲地方の奥地。ツキノワグマの生息地であったが、小さい頃に目撃した記憶はなく驚いた。両親とも70歳を過ぎており、父は腰痛持ち、母は軽度の認知症を起こしつつあり心配した。目撃だけで襲われず、様子を見ることになった。
しばらくして、再び連絡があった。「また、熊が出た」ということだが、今度はアナグマのほうだった。熊ほど怖くはないが厄介者で、同じ場所にフンをする「溜め糞」という習性がある。古い土蔵がやられており、実家に帰ったときに掃除をして侵入口をふさいだ。
動物たちの訪問は続く。次は「猪が出た」という。しかも、親子連れで、毎晩出没しては畑のイモを食い荒...
時感
熊と猪と人間
1週間に1度は目にするようなった熊出没のニュース。他人ごとかと思っていたが、半年前に実家の両親から「熊が出た」と連絡があった。実家は島根県出雲地方の奥地。ツキノワグマの生息地であったが、小さい頃に目撃した記憶はなく驚いた。両親とも70歳を過ぎており、父は腰痛持ち、母は軽度の認知症を起こしつつあり心配した。目撃だけで襲われず、様子を見ることになった。
しばらくして、再び連絡があった。「また、熊が出た」ということだが、今度はアナグマのほうだった。熊ほど怖くはないが厄介者で、同じ場所にフンをする「溜め糞」という習性がある。古い土蔵がやられており、実家に帰ったときに掃除をして侵入口をふさいだ。
動物たちの訪問は続く。次は「猪が出た」という。しかも、親子連れで、毎晩出没しては畑のイモを食い荒ら
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