医薬経済オンライン

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画期的新薬でも「加算なし」の制度的限界

薬価制度「最大の矛盾」に解消策はあるか?

2024年7月15日号

 24年5月の新薬・薬価収載で、ノーベルファーマの自己免疫性肺胞蛋白症治療剤「サルグマリン」が、「画期性加算」(加算率=75%)を獲得した。新規作用機序、高い有効性・安全性、治療方法の改善が評価された。さらに、オーファン指定を受けたことで、市場性加算Ⅰ(15%)も付いて、計90%の補正加算を得た。  新薬の値付けで、画期性加算が認められたのは、実に6年ぶり。18年にMSDの抗サイトメガロウイルス感染症治療薬「プレバイミス」が取得して以来の出来事になる。加算率の合計が90%ということは、本来なら、弾き出された暫定的な価格に対し、2倍近く(1.9倍)の算定薬価となる計算が成り立つが、実際の薬価への反映は、まったくなかった。  なぜか。原価計算方式で算定され、製品総原価の開示度が「50%未満」に該当し、加算係数がゼロとなったためだ。 ...  24年5月の新薬・薬価収載で、ノーベルファーマの自己免疫性肺胞蛋白症治療剤「サルグマリン」が、「画期性加算」(加算率=75%)を獲得した。新規作用機序、高い有効性・安全性、治療方法の改善が評価された。さらに、オーファン指定を受けたことで、市場性加算Ⅰ(15%)も付いて、計90%の補正加算を得た。  新薬の値付けで、画期性加算が認められたのは、実に6年ぶり。18年にMSDの抗サイトメガロウイルス感染症治療薬「プレバイミス」が取得して以来の出来事になる。加算率の合計が90%ということは、本来なら、弾き出された暫定的な価格に対し、2倍近く(1.9倍)の算定薬価となる計算が成り立つが、実際の薬価への反映は、まったくなかった。  なぜか。原価計算方式で算定され、製品総原価の開示度が「50%未満」に該当し、加算係数がゼロとなったためだ。  

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