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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡⑮「仮処分申立て」(上)

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年7月15日号

 前回までに述べたように、滋賀医科大学が同大前立腺癌小線源治療学講座(以下、「寄付講座」)の岡本圭生特任教授の小線源治療を2019年6月末で打ち切ると決めたことで、岡本医師の小線源治療を受けられなくなった待機患者の治療をどう実現するかが、「滋賀医科大学前立腺癌小線源治療患者会」(以下、「患者会」)にとっての大きな課題となった。患者会は待機患者が岡本医師の治療を受けられるよう、署名活動やデモ行進を行ったが、こうした街頭活動とは別に、待機患者自らが法的手段に訴えることで事態を打開しようと動き出すことになる。  その手段とは、待機患者が岡本医師からの小線源治療を受けることを滋賀医大が妨害してはならないという命令を出すよう裁判所に仮処分を申し立てることだった。  滋賀医大は岡本医師の治療を19年6月末までとし、そこから寄付講座閉鎖...  前回までに述べたように、滋賀医科大学が同大前立腺癌小線源治療学講座(以下、「寄付講座」)の岡本圭生特任教授の小線源治療を2019年6月末で打ち切ると決めたことで、岡本医師の小線源治療を受けられなくなった待機患者の治療をどう実現するかが、「滋賀医科大学前立腺癌小線源治療患者会」(以下、「患者会」)にとっての大きな課題となった。患者会は待機患者が岡本医師の治療を受けられるよう、署名活動やデモ行進を行ったが、こうした街頭活動とは別に、待機患者自らが法的手段に訴えることで事態を打開しようと動き出すことになる。  その手段とは、待機患者が岡本医師からの小線源治療を受けることを滋賀医大が妨害してはならないという命令を出すよう裁判所に仮処分を申し立てることだった。  滋賀医大は岡本医師の治療を19年6月末までとし、そこから寄付講座閉鎖まで

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