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検証 医薬品と[特許]

特許リンケージとTPP

第30回

元大阪大学大学院 経済学研究科講師 西口博之

2024年7月15日号

 16年2月に署名された環太平洋パートナーシップ(TPP)協定では、医薬品の知的財産保護を強化する制度が導入された。その経緯と詳細について説明したい。  通常の新薬開発には、新薬のもとになる有効物資の特許の出願を特許当局に行ったあとに、新薬の開発と臨床試験を経て、医薬品規制当局に承認申請を行い、当局の審査を経て承認という流れとなっている。  特許出願から一般に市販されるまでには、数年から場合によっては十数年を要することもある。TPP交渉では、米国が医薬品が承認されるまでの数年分、特許期間が浸食されたと主張、そのうえでこの数年分を特許期間として延長すべきと提案していた。これによってTPP協定では、承認手続きの結果による効果的な特許期間の不合理な短縮について、特許権者に補償するために、特許期間の調整を認める制度が定められている。  16年2月に署名された環太平洋パートナーシップ(TPP)協定では、医薬品の知的財産保護を強化する制度が導入された。その経緯と詳細について説明したい。  通常の新薬開発には、新薬のもとになる有効物資の特許の出願を特許当局に行ったあとに、新薬の開発と臨床試験を経て、医薬品規制当局に承認申請を行い、当局の審査を経て承認という流れとなっている。  特許出願から一般に市販されるまでには、数年から場合によっては十数年を要することもある。TPP交渉では、米国が医薬品が承認されるまでの数年分、特許期間が浸食されたと主張、そのうえでこの数年分を特許期間として延長すべきと提案していた。これによってTPP協定では、承認手続きの結果による効果的な特許期間の不合理な短縮について、特許権者に補償するために、特許期間の調整を認める制度が定められている。

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