眺望 医薬街道
見え透いた参照価格制「替え玉」の仕組み
近藤正觀
2024年7月15日号
4月19日、厚生労働省保険局は「長期収載品の処方又は調剤に係る選定療養の対象医薬品について」の通知を発出した。10月から長期収載品の一部(1095品目)が「選定療養化」され、先発品が投与された場合、医療上必要と明示されたケースを除き後発品(最高価格帯)との差額の4分の1を保険外負担として患者が支払うことになる。選定療養とは保険外負担を認める一方で、全額自費診療とはしない制度だ。大病院の紹介状なしの受診や、療養病棟のおむつ代負担などに設けられた制度である。この選定療養を医薬品にも拡大適用させる初の試みとなる。
財務省は医療費抑制のため厚労省と共同し後発品の普及促進に努め、後発品の数量シェアは80%を超えた。それでも、あえて先発品を使う(望む)のであれば、保険外負担でどうぞ、としたものだ。日本の先発品選択は諸外国に比べて根強いものがある。...
4月19日、厚生労働省保険局は「長期収載品の処方又は調剤に係る選定療養の対象医薬品について」の通知を発出した。10月から長期収載品の一部(1095品目)が「選定療養化」され、先発品が投与された場合、医療上必要と明示されたケースを除き後発品(最高価格帯)との差額の4分の1を保険外負担として患者が支払うことになる。選定療養とは保険外負担を認める一方で、全額自費診療とはしない制度だ。大病院の紹介状なしの受診や、療養病棟のおむつ代負担などに設けられた制度である。この選定療養を医薬品にも拡大適用させる初の試みとなる。
財務省は医療費抑制のため厚労省と共同し後発品の普及促進に努め、後発品の数量シェアは80%を超えた。それでも、あえて先発品を使う(望む)のであれば、保険外負担でどうぞ、としたものだ。日本の先発品選択は諸外国に比べて根強いものがある。先発
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