大正製薬HD経営陣が起こす常識外の「独善」
姉妹紙RISFAXとの訴訟では「棄却判決」
2024年8月1日号
他社の噂話が三度のエサよりも好きという業界雀たちによると、彼はこのところ、機嫌が良かったらしい。総額7000億円余りを投じたMBO(経営陣による自社買収)が今年1月に成立し、3月の臨時株主総会を経て、会社という公器を自分のものとすることができたからだろうか。加えて一族の懸案であった相続対策も、結果として上手く行きそうな流れとなったとあれば、さまざまな“圧”から解放されて自然と口元がほころぶのも無理はないと思われる。
仕上げとして7月1日には、彼が代表を務める特別目的会社の大手門が、上場を廃止した旧大正製薬ホールディングス(HD)を吸収合併したうえで、新たに大正製薬HDと商号を変更。そして、新しい大正製薬HDの代表取締役に自らが収まった。選定された理由は彼、すなわち上原茂氏が「当社及び当社グループを取り巻く環境の変化に対応し、中長期的な視点か...
他社の噂話が三度のエサよりも好きという業界雀たちによると、彼はこのところ、機嫌が良かったらしい。総額7000億円余りを投じたMBO(経営陣による自社買収)が今年1月に成立し、3月の臨時株主総会を経て、会社という公器を自分のものとすることができたからだろうか。加えて一族の懸案であった相続対策も、結果として上手く行きそうな流れとなったとあれば、さまざまな“圧”から解放されて自然と口元がほころぶのも無理はないと思われる。
仕上げとして7月1日には、彼が代表を務める特別目的会社の大手門が、上場を廃止した旧大正製薬ホールディングス(HD)を吸収合併したうえで、新たに大正製薬HDと商号を変更。そして、新しい大正製薬HDの代表取締役に自らが収まった。選定された理由は彼、すなわち上原茂氏が「当社及び当社グループを取り巻く環境の変化に対応し、中長期的な視点から抜
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