医薬経済オンライン

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認知症開発薬が纏うおぞましい「利益相反」

米国アルツハイマー病協会の定義変更の深淵

2024年8月1日号

 6月27日、現職と前任の米国大統領による討論会が行われた。皆の注目を集めたのは、政策論争よりもバイデン大統領の言動だろう。言語不明瞭な発言を繰り返し、認知症の疑いをクローズアップさせた。その後、大統領選からの撤退が決まったのはご存知の通りだ。  さて、バイデン大統領が世界に不安を曝け出した27日、認知症専門家の間にはもうひとつ衝撃的なニュースが走った。米国アルツハイマー病協会による「アルツハイマー病定義」の変更だ(①)。「症状」がまったくなくともアルツハイマー病と診断可能となったのだ。  すなわち、新たなアルツハイマー病の定義は「アルツハイマー病固有の神経病理学的変化(ADNPC)出現に端を発する生物学的プロセス」とされた。症状・症候の有無は問わない。つまり日常生活に何ら異変や異常がなくとも、バイオマーカー検査でADNPC陽性と...  6月27日、現職と前任の米国大統領による討論会が行われた。皆の注目を集めたのは、政策論争よりもバイデン大統領の言動だろう。言語不明瞭な発言を繰り返し、認知症の疑いをクローズアップさせた。その後、大統領選からの撤退が決まったのはご存知の通りだ。  さて、バイデン大統領が世界に不安を曝け出した27日、認知症専門家の間にはもうひとつ衝撃的なニュースが走った。米国アルツハイマー病協会による「アルツハイマー病定義」の変更だ(①)。「症状」がまったくなくともアルツハイマー病と診断可能となったのだ。  すなわち、新たなアルツハイマー病の定義は「アルツハイマー病固有の神経病理学的変化(ADNPC)出現に端を発する生物学的プロセス」とされた。症状・症候の有無は問わない。つまり日常生活に何ら異変や異常がなくとも、バイオマーカー検査でADNPC陽性となれ

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