医工連携
微量の発汗を測れるパッチ
医工連携の実践者120 辻村清也 筑波大学教授
2024年8月1日号
発汗には大きく分けて、運動などをした際に水滴や湯気として見えてくる「活動性発汗」と、目には見えないけれど絶えず分泌されている水蒸気の「経表皮水分喪失」の2種類がある。インスリンに基礎分泌と追加分泌の2種類があるのと似ている。
近年、夏場に熱中症で救急搬送される人が毎年5万人を超え、18年や23年のように10万人に迫ることもあって社会問題化している。
特筆されるのが、屋内で安静にしていて運ばれる高齢者の多さだ。夏場にこまめな水分や塩分の補給が必須なのは当人たちだって百も承知のはずなのに、それが足りなくなってしまうのは、加齢で喉の渇きを自覚しにくくなっていることに加えて、じっとしていても出ていく経表皮水分喪失の大きさを知らず、大して汗をかいていないと思っているうち手遅れになる可能性が高い。
「可能性が高い」と曖...
発汗には大きく分けて、運動などをした際に水滴や湯気として見えてくる「活動性発汗」と、目には見えないけれど絶えず分泌されている水蒸気の「経表皮水分喪失」の2種類がある。インスリンに基礎分泌と追加分泌の2種類があるのと似ている。
近年、夏場に熱中症で救急搬送される人が毎年5万人を超え、18年や23年のように10万人に迫ることもあって社会問題化している。
特筆されるのが、屋内で安静にしていて運ばれる高齢者の多さだ。夏場にこまめな水分や塩分の補給が必須なのは当人たちだって百も承知のはずなのに、それが足りなくなってしまうのは、加齢で喉の渇きを自覚しにくくなっていることに加えて、じっとしていても出ていく経表皮水分喪失の大きさを知らず、大して汗をかいていないと思っているうち手遅れになる可能性が高い。
「可能性が高い」と曖昧な
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