医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

医工連携

子宮頸がんを尿で検診可能に

医工連携の実践者 121 伊藤悦朗 早稲田大学教授

2024年8月15日号

 子宮頸がんは、子育て世代女性の発症と死亡が多いため「マザーキラー」とも呼ばれる。  その多くがヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染から、CIN(子宮頸部上皮内腫瘍)やAIS(上皮内腺がん)と呼ばれる前がん状態を経て発症すると考えられており、HPVワクチンによる予防と定期的な検診による前がん状態での早期発見を組み合わせれば、制圧可能のはずだ。しかし実際には、22年に日本で2999人も命を落としている。  制圧できていない大きな理由は2つあり、まず安全性の懸念からHPVワクチンを忌避する社会風潮が挙げられる。ただこれは定期接種の積極勧奨が22年4月から再開されており、緩やかに改善へ向かっていくだろう。もう1つの問題は、子宮頸部をブラシなどでこすって細胞を採取し調べる(細胞診)という検診法が、デリケートな部位への接触を伴うために好発年代の...  子宮頸がんは、子育て世代女性の発症と死亡が多いため「マザーキラー」とも呼ばれる。  その多くがヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染から、CIN(子宮頸部上皮内腫瘍)やAIS(上皮内腺がん)と呼ばれる前がん状態を経て発症すると考えられており、HPVワクチンによる予防と定期的な検診による前がん状態での早期発見を組み合わせれば、制圧可能のはずだ。しかし実際には、22年に日本で2999人も命を落としている。  制圧できていない大きな理由は2つあり、まず安全性の懸念からHPVワクチンを忌避する社会風潮が挙げられる。ただこれは定期接種の積極勧奨が22年4月から再開されており、緩やかに改善へ向かっていくだろう。もう1つの問題は、子宮頸部をブラシなどでこすって細胞を採取し調べる(細胞診)という検診法が、デリケートな部位への接触を伴うために好発年代の若い

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence