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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡⑰「仮処分申立て(下)」

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年8月15日号

 前回まで2回にわたって、滋賀医科大学前立腺癌小線源治療学講座の岡本圭生特任教授の小線源治療を希望する7人の患者が、滋賀医大に対し治療妨害禁止命令を出すよう裁判所に仮処分を申し立てた経緯と理由を紹介してきた。仮処分事件における債権者である待機患者と岡本医師の申立てに対し、債務者である滋賀医大は真っ向から反論し、争った。今回はその主張を見ていくことにする。 滋賀医科大学医学部附属病院  すでに述べたように、滋賀医大は寄付講座である前立腺癌小線源治療学講座を19年12月末で閉鎖し、岡本医師による小線源治療は同年6月末で打ち切ることを17年12月に決定し、附属病院のホームページで公表した。治療の打ち切りから講座閉鎖までの6ヵ月間について滋賀医大は治療後の経過観察期間であると説明していた。小線源治療の実施後、6ヵ月の経過観察がなぜ必...  前回まで2回にわたって、滋賀医科大学前立腺癌小線源治療学講座の岡本圭生特任教授の小線源治療を希望する7人の患者が、滋賀医大に対し治療妨害禁止命令を出すよう裁判所に仮処分を申し立てた経緯と理由を紹介してきた。仮処分事件における債権者である待機患者と岡本医師の申立てに対し、債務者である滋賀医大は真っ向から反論し、争った。今回はその主張を見ていくことにする。 滋賀医科大学医学部附属病院  すでに述べたように、滋賀医大は寄付講座である前立腺癌小線源治療学講座を19年12月末で閉鎖し、岡本医師による小線源治療は同年6月末で打ち切ることを17年12月に決定し、附属病院のホームページで公表した。治療の打ち切りから講座閉鎖までの6ヵ月間について滋賀医大は治療後の経過観察期間であると説明していた。小線源治療の実施後、6ヵ月の経過観察がなぜ必要

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