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巻頭言

人口減で後発品業界は成り立つか

小林大吉郎・明治ホールディングス 取締役執行役員COO

2024年9月1日号

——中長期的に日本の後発品市場をどう見てますか。 小林 50年まで75歳以上の人口はそれなりの規模がある一方、30年過ぎから一気に総人口は減っていく。日本で後発品事業を続ける限り、いつかは減産という話になる。今後DPP4阻害薬(の後発品)が出て一過性で売上げが伸びるかもしれないが、10年後はどうだろうか。後発品を展開する会社は200社あり、数万人が従事して国内向けの低分子薬だけをつくっている。モダリティの多様性にも対応せず、日本から出ない。総人口が減り保険財政は逼迫していくが、原薬や原料の費用は上がる。後発品業界自体成り立つのかという話になる。  そもそも、現在の後発品市場は、02年から始まった後発品の使用を誘導する施策で形成された。個社の努力は否定しないが、自助努力でここまで大きくなったわけではなく、望外の成功を収めた... ——中長期的に日本の後発品市場をどう見てますか。 小林 50年まで75歳以上の人口はそれなりの規模がある一方、30年過ぎから一気に総人口は減っていく。日本で後発品事業を続ける限り、いつかは減産という話になる。今後DPP4阻害薬(の後発品)が出て一過性で売上げが伸びるかもしれないが、10年後はどうだろうか。後発品を展開する会社は200社あり、数万人が従事して国内向けの低分子薬だけをつくっている。モダリティの多様性にも対応せず、日本から出ない。総人口が減り保険財政は逼迫していくが、原薬や原料の費用は上がる。後発品業界自体成り立つのかという話になる。  そもそも、現在の後発品市場は、02年から始まった後発品の使用を誘導する施策で形成された。個社の努力は否定しないが、自助努力でここまで大きくなったわけではなく、望外の成功を収めた。

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