薬のおカネを議論しよう
普通の患者を普通に治療する
第120回
医療ガバナンス研究所医師 谷本哲也
2024年9月1日号
私は鳥取県米子市の出身で、地元の県立米子東高校を卒業した。同窓の有名人のひとりが、日本赤十字社医療センター化学療法部長を勤めておられる國頭英夫先生だ。私と学年が11個違いで、一周り近く上の大先輩だが、鳥取の片田舎から当時の共通1次試験で全国1位になった人物として、私の高校時代にも語り草になっていた。
國頭先生は東京大学を卒業後、築地の国立がんセンター中央病院(当時)に肺がんの専門医としてしばらく勤務されていた。そのため、ちょうど私が九州大学から同院のレジデントになったとき、私と職場が一時的に重なった。直接のご指導を受ける機会はなかったものの、私の担当の血液がん患者が肺炎になったとき、気管支内視鏡の緊急検査を、無理を言って実施して頂いた思い出がある。その当時から病院内でもどことなく異彩を放っておられ、畏れ多くて個人的には話しかけ...
私は鳥取県米子市の出身で、地元の県立米子東高校を卒業した。同窓の有名人のひとりが、日本赤十字社医療センター化学療法部長を勤めておられる國頭英夫先生だ。私と学年が11個違いで、一周り近く上の大先輩だが、鳥取の片田舎から当時の共通1次試験で全国1位になった人物として、私の高校時代にも語り草になっていた。
國頭先生は東京大学を卒業後、築地の国立がんセンター中央病院(当時)に肺がんの専門医としてしばらく勤務されていた。そのため、ちょうど私が九州大学から同院のレジデントになったとき、私と職場が一時的に重なった。直接のご指導を受ける機会はなかったものの、私の担当の血液がん患者が肺炎になったとき、気管支内視鏡の緊急検査を、無理を言って実施して頂いた思い出がある。その当時から病院内でもどことなく異彩を放っておられ、畏れ多くて個人的には話しかけら
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