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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡⑲「大学の抵抗」

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年9月15日号

 前回は、滋賀医科大学前立腺癌小線源治療学講座の岡本圭生特任教授が、同大が決めた期限を超えて2019年11月まで治療を行うことを認めた大津地裁の決定について紹介した。この決定により、岡本医師が同大病院で治療できる期間が約5ヵ月延長され、結果として50人以上の患者が同医師の治療を受けることができた。しかし、滋賀医大が裁判所の決定に素直に従わなかったため、岡本医師の治療を希望した患者のすべてが期間内に滋賀医大病院で治療を受けられたわけではない。  大津地裁決定の4日後の19年5月24日、滋賀医大病院の松末吉隆病院長は岡本医師に対し、待機患者の名簿を提出することなどを書面で求めるとともに、岡本医師に割り当てる治療枠の削減を通告した。岡本医師は毎週火曜日に3人の患者に小線源治療を行ってきたが、病院側は8月〜11月の各月の第1火曜日の治療枠を岡本医師に割り...  前回は、滋賀医科大学前立腺癌小線源治療学講座の岡本圭生特任教授が、同大が決めた期限を超えて2019年11月まで治療を行うことを認めた大津地裁の決定について紹介した。この決定により、岡本医師が同大病院で治療できる期間が約5ヵ月延長され、結果として50人以上の患者が同医師の治療を受けることができた。しかし、滋賀医大が裁判所の決定に素直に従わなかったため、岡本医師の治療を希望した患者のすべてが期間内に滋賀医大病院で治療を受けられたわけではない。  大津地裁決定の4日後の19年5月24日、滋賀医大病院の松末吉隆病院長は岡本医師に対し、待機患者の名簿を提出することなどを書面で求めるとともに、岡本医師に割り当てる治療枠の削減を通告した。岡本医師は毎週火曜日に3人の患者に小線源治療を行ってきたが、病院側は8月〜11月の各月の第1火曜日の治療枠を岡本医師に割り当

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