医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

眺望 医薬街道

医薬品の選定療養費制度がスタート

近藤正觀

2024年9月15日号

 10月から新たに選定療養のメニューが追加され、患者の希望による先発品の使用は後発品との差額の4分の1を患者負担とする、「長期収載品の選定療養」が実施される。日本の製薬産業構造は長期収載品に収益を依存しており、新薬開発型企業に変貌していない。近年は日本企業の新薬上市は縮小傾向にあり、また、薬価の継続的下落により、市場としての魅力も凋落している。  厚生労働省も表向きは新薬企業へのシフトを促すため選定療養を導入するとしているが、本音は後発品使用によって薬剤費を削減したいのだ。医療費は膨張していく一方なので、薬剤費は何とか抑制していきたいのが透けて見える。ただし、医薬品の選定療養は「医師が医療上の必要があると認める」ものの先発品使用は除外される。  厚労省は「医療上の必要のケース」として4項目を挙げた。①長期収載品と後発品で...  10月から新たに選定療養のメニューが追加され、患者の希望による先発品の使用は後発品との差額の4分の1を患者負担とする、「長期収載品の選定療養」が実施される。日本の製薬産業構造は長期収載品に収益を依存しており、新薬開発型企業に変貌していない。近年は日本企業の新薬上市は縮小傾向にあり、また、薬価の継続的下落により、市場としての魅力も凋落している。  厚生労働省も表向きは新薬企業へのシフトを促すため選定療養を導入するとしているが、本音は後発品使用によって薬剤費を削減したいのだ。医療費は膨張していく一方なので、薬剤費は何とか抑制していきたいのが透けて見える。ただし、医薬品の選定療養は「医師が医療上の必要があると認める」ものの先発品使用は除外される。  厚労省は「医療上の必要のケース」として4項目を挙げた。①長期収載品と後発品で薬事

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence