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看護学者から見た個別化医療とグローバリズム

改めて看護の仕事の誤解を解く

第86回 高校生にすらわかってもらえない周知の専門職

大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院  山川みやえ

2024年10月1日号

 高校生に「生命倫理」の授業で「看護の仕事」についての授業を行う機会が訪れた。この授業は、大阪大学社会ソリューションイニシアチブ(SSI)のプロジェクトで共に動いている臨床哲学を専門とする鈴木径一郎先生からの依頼で、私が担当したものである。なぜ私が高校生に授業なんぞすることになったのかというと、鈴木先生が、村上靖彦先生の著書『在宅無限大:訪問看護師から見た生と死 』(医学書院)について話をした際、生徒たちは思いもよらない反応を見せたらしい。この本は、訪問看護師の視点から、現代の在宅医療における「看取り」を見直すことについて考察した本である。  かつて「死」は病院内で管理され、家族や社会から隔離されたが、再び家庭での看取りが増加しつつある。この過程で、先端医療が自宅に導入され、従来の看取りとは異なる新しいかたちが生まれている。看護師...  高校生に「生命倫理」の授業で「看護の仕事」についての授業を行う機会が訪れた。この授業は、大阪大学社会ソリューションイニシアチブ(SSI)のプロジェクトで共に動いている臨床哲学を専門とする鈴木径一郎先生からの依頼で、私が担当したものである。なぜ私が高校生に授業なんぞすることになったのかというと、鈴木先生が、村上靖彦先生の著書『在宅無限大:訪問看護師から見た生と死 』(医学書院)について話をした際、生徒たちは思いもよらない反応を見せたらしい。この本は、訪問看護師の視点から、現代の在宅医療における「看取り」を見直すことについて考察した本である。  かつて「死」は病院内で管理され、家族や社会から隔離されたが、再び家庭での看取りが増加しつつある。この過程で、先端医療が自宅に導入され、従来の看取りとは異なる新しいかたちが生まれている。看護師の

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