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新しい学会ががん治療の質向上を促す

第142回 日本がんサポーティブケア学会に参加して得た考察⑤

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻  堀玲子

2024年10月1日号

 5月にさいたま市で行われた日本がんサポーティブケア学会の第9回学術集会に参加した。今後のがん治療の発展のためにも、この学会の取り組みは非常に重要と考えている。ここで得た知見を紹介したい。  今後長期的な抗がん剤で治療する患者が増えることによって、「がん治療関連心機能障害」(CTRCD)への対応がますます重要になる。実際、アントラサイクリン系抗がん剤やチロシンキナーゼ系分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など注意が必要な抗がん剤は複数ある。ところが、がん専門医でもCTRCDの認知度は100%ではない。  そんななか、注目度がより高まっているのが、腫瘍循環器学で、がんと循環器の両者が重なった領域を扱うという新しい臨床研究分野だ。腫瘍循環器学は、心不全や血栓症などの循環器疾患を発症するがんの患者が増えてきたことが、その背景にある。高...  5月にさいたま市で行われた日本がんサポーティブケア学会の第9回学術集会に参加した。今後のがん治療の発展のためにも、この学会の取り組みは非常に重要と考えている。ここで得た知見を紹介したい。  今後長期的な抗がん剤で治療する患者が増えることによって、「がん治療関連心機能障害」(CTRCD)への対応がますます重要になる。実際、アントラサイクリン系抗がん剤やチロシンキナーゼ系分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など注意が必要な抗がん剤は複数ある。ところが、がん専門医でもCTRCDの認知度は100%ではない。  そんななか、注目度がより高まっているのが、腫瘍循環器学で、がんと循環器の両者が重なった領域を扱うという新しい臨床研究分野だ。腫瘍循環器学は、心不全や血栓症などの循環器疾患を発症するがんの患者が増えてきたことが、その背景にある。高齢

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