薬のおカネを議論しよう
アイルランドの不適切処方研究
第124回
医療ガバナンス研究所医師 谷本哲也
2024年11月1日号
23年春、私たちの医薬品利益相反研究グループは、英国バース市で開催された国際会議に参加した。その時の参加者で知己を得たのがアイルランド王立外科医学院のトム・フェイヒー教授だ。
アイルランドは23年の推定人口約528万人の小国だが若年層が多く、IMFによる24年の1人あたり名目GDPは10万4000米ドルで世界第3位、3万3000ドルで第36位の日本よりずっと好況を呈している。IT、医薬品、金融サービスが経済を牽引し、多国籍企業が欧州拠点を置き、とくに製薬業界とバイオ医薬品産業が経済の中心的な役割を果たしていることで知られる。
医薬品産業はアイルランドの輸出の約50%を占め、22年の医薬品輸出額は約1000億ユーロ、ファイザー、メルク、アボットなど主要な製薬企業がアイルランドに生産拠点を持つ。バイオ医薬品の生産はとくに重要で、世界で販売される上位10の...
23年春、私たちの医薬品利益相反研究グループは、英国バース市で開催された国際会議に参加した。その時の参加者で知己を得たのがアイルランド王立外科医学院のトム・フェイヒー教授だ。
アイルランドは23年の推定人口約528万人の小国だが若年層が多く、IMFによる24年の1人あたり名目GDPは10万4000米ドルで世界第3位、3万3000ドルで第36位の日本よりずっと好況を呈している。IT、医薬品、金融サービスが経済を牽引し、多国籍企業が欧州拠点を置き、とくに製薬業界とバイオ医薬品産業が経済の中心的な役割を果たしていることで知られる。
医薬品産業はアイルランドの輸出の約50%を占め、22年の医薬品輸出額は約1000億ユーロ、ファイザー、メルク、アボットなど主要な製薬企業がアイルランドに生産拠点を持つ。バイオ医薬品の生産はとくに重要で、世界で販売される上位10の医薬
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