Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング
必要性が増す薬剤師の機能分化
第142回 日本薬剤師会学術大会で得た知見
ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻 堀玲子
2024年11月15日号
10月1日から長期収載品(後発品のある先発品)を選択した場合に、選定療養費の対象となり、患者さんが追加負担をする制度が実施された。しかし、患者さんはおろか、医師にもまだ十分に浸透・理解されている状態ではない。10月になって来局し、選定療養費制度による新たな負担が発生するとの内容を初めて聞く患者さんが多かったのが実情だ。
患者さんに、この制度の説明をするのは、ほぼ調剤薬局の薬剤師である。そもそもクリニックなどの先生方は比較的関心が薄い問題だった。一方、調剤薬局の都合、患者さんが後発品を希望したとしても、後発品の確保が困難な昨今、どうしても製薬企業への確認が必要になる。
しかし、調剤薬局では選定療養費制度に対応すべき後発品を入荷できておらず、やむ得ず薬局都合で長期収載品の調剤になるケースも多々あり、現在のところ、後発品...
10月1日から長期収載品(後発品のある先発品)を選択した場合に、選定療養費の対象となり、患者さんが追加負担をする制度が実施された。しかし、患者さんはおろか、医師にもまだ十分に浸透・理解されている状態ではない。10月になって来局し、選定療養費制度による新たな負担が発生するとの内容を初めて聞く患者さんが多かったのが実情だ。
患者さんに、この制度の説明をするのは、ほぼ調剤薬局の薬剤師である。そもそもクリニックなどの先生方は比較的関心が薄い問題だった。一方、調剤薬局の都合、患者さんが後発品を希望したとしても、後発品の確保が困難な昨今、どうしても製薬企業への確認が必要になる。
しかし、調剤薬局では選定療養費制度に対応すべき後発品を入荷できておらず、やむ得ず薬局都合で長期収載品の調剤になるケースも多々あり、現在のところ、後発品の
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