時感/編集後記
時感/編集後記
2024年11月15日号
時感
文庫化
コロンビアの作家、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』が今夏、とうとう文庫化された。題名は広く知られているものの決して取っつきやすい作品ではない。にもかかわらず、海外小説としては異例のベストセラーとなったという。ちょっとしたニュースにもなっており、刊行直後から書店で平積みになっていたであろうに、20年以上文庫化を待っていた私は、秋口までそのことをすっかり忘れていた。
大学卒業後、資格試験のために2年ほど浪人生活を送っていた。先の見えない鬱々とした精神状態を抱え、自宅と予備校以外の居場所を求めて頻繁に足を向けていた地元の図書館で、はじめてこの名作のハードカバーを手に取った。理屈に凝り固まったアタマでは読み進めることも困難な(というより億劫な)民話的手法になぜか惹かれ、それでも可能な限り“左脳”で読み解こう...
時感
文庫化
コロンビアの作家、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』が今夏、とうとう文庫化された。題名は広く知られているものの決して取っつきやすい作品ではない。にもかかわらず、海外小説としては異例のベストセラーとなったという。ちょっとしたニュースにもなっており、刊行直後から書店で平積みになっていたであろうに、20年以上文庫化を待っていた私は、秋口までそのことをすっかり忘れていた。
大学卒業後、資格試験のために2年ほど浪人生活を送っていた。先の見えない鬱々とした精神状態を抱え、自宅と予備校以外の居場所を求めて頻繁に足を向けていた地元の図書館で、はじめてこの名作のハードカバーを手に取った。理屈に凝り固まったアタマでは読み進めることも困難な(というより億劫な)民話的手法になぜか惹かれ、それでも可能な限り“左脳”で読み解こうと
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録