読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー
世にも奇妙な脳の知覚世界
第254回
大西一幸
2024年12月1日号
多重共感覚研修医の臨床ノート
共感覚者の苦悩と使命
ジョエル・サリナス/北川玲訳
2024年6月刊/ハーパーコリンズ・ジャパン
高校まで陸上競技をやっていたが、得意は100mと400mリレーだけで、それ以上の距離はほぼ凡人だった。要するに普通の人より早かったのは100m。球技も得意だったが、サッカーもバスケットも短時間しか息が続かない。とくにバスケットは2分が限度だった。野球は息が続かないなんてことは滅多にない。草野球では好打者だったけど、ランニング・ホームランは打ったことがない。
水泳部の連中が練習では毎日数㎞を泳ぐと聞かされて仰天したことがある。中学3年の秋に、後輩たちのタイムトライアルを手伝い、1500mなどの中距離の計測を担当した。彼らは私の前を通り過ぎるとき「はぁはぁ」と苦し気に呼吸する。いつの...
多重共感覚研修医の臨床ノート
共感覚者の苦悩と使命
ジョエル・サリナス/北川玲訳
2024年6月刊/ハーパーコリンズ・ジャパン
高校まで陸上競技をやっていたが、得意は100mと400mリレーだけで、それ以上の距離はほぼ凡人だった。要するに普通の人より早かったのは100m。球技も得意だったが、サッカーもバスケットも短時間しか息が続かない。とくにバスケットは2分が限度だった。野球は息が続かないなんてことは滅多にない。草野球では好打者だったけど、ランニング・ホームランは打ったことがない。
水泳部の連中が練習では毎日数㎞を泳ぐと聞かされて仰天したことがある。中学3年の秋に、後輩たちのタイムトライアルを手伝い、1500mなどの中距離の計測を担当した。彼らは私の前を通り過ぎるとき「はぁはぁ」と苦し気に呼吸する。いつの間に
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