日本の薬機規制 その批判的考察
厚労省とともに沈む製薬業界
第54回 ルビコン川を渡った素人行政の典型・薬機法
元厚生労働省(薬系技官)津田重城
2024年12月15日号
医薬品医療機器等法(薬機法)の過剰規制がようやく一般紙で報道された。12月2日付朝日新聞27面の薬不足に関する記事で、神奈川県立保健福祉大学シニアフェローの坂巻弘之氏が対策として「国際的に『厳しすぎる』とも言われる規制見直しの検討も必要」と述べた。
著名なGMP専門家は「厚生労働省の薬事規制は枝葉末節を問題にして、欠品を起こしている。旧化学及血清療法研究所不正後の一斉点検(16年)で7割が承認書と製造実態との齟齬。毎年齟齬チェックをさせた。その後も齟齬で製品回収。9年後の今回10月末までの点検で4割の齟齬(ジェネリック)。これはこのルールがおかしい。守ることがとても難しい。問題は厚労省がちょっとした齟齬で製品回収をどんどんさせたので欠品したことにある」と指摘している。また、「厚労省が自ら安定供給を守らないことをしている。この本質を言う厚...
医薬品医療機器等法(薬機法)の過剰規制がようやく一般紙で報道された。12月2日付朝日新聞27面の薬不足に関する記事で、神奈川県立保健福祉大学シニアフェローの坂巻弘之氏が対策として「国際的に『厳しすぎる』とも言われる規制見直しの検討も必要」と述べた。
著名なGMP専門家は「厚生労働省の薬事規制は枝葉末節を問題にして、欠品を起こしている。旧化学及血清療法研究所不正後の一斉点検(16年)で7割が承認書と製造実態との齟齬。毎年齟齬チェックをさせた。その後も齟齬で製品回収。9年後の今回10月末までの点検で4割の齟齬(ジェネリック)。これはこのルールがおかしい。守ることがとても難しい。問題は厚労省がちょっとした齟齬で製品回収をどんどんさせたので欠品したことにある」と指摘している。また、「厚労省が自ら安定供給を守らないことをしている。この本質を言う厚労省
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