医薬経済オンライン

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NOTEBOOK-こぼれ話

薬価差「最小」、厚労省が語る美談と現実のギャップ

2024年12月15日号

 24年の薬価差は、過去最小の「約5.2%」まで縮小した。厚生労働省はその理由として、物価高に伴う仕切価上昇を受けた卸の販売価格上昇、単品単価交渉を求める流通改善ガイドライン改訂の効果があった、などとメディアにレクチャーしたが、ミクロな視点で見ると、そんな美しい話はない。メーカーの強烈な「薬価防衛」が浮かび上がってくる。「事前に決めた価格より1円でも安く売ると、本社からすぐに価格訂正要求が入る」 そうぼやくのは、大手卸の営業幹部。とくに最小限の卸で流通させる「限定流通」の製品で「口うるさく言われる」と解説する。 なぜか。毎年薬価改定で切迫するメーカーは、コスト削減のため容赦なく卸との取引を打ち切っており、「安売りするとメーカーに次から選ばれなくなる」からだ。取引停止を回避したい卸が「メーカーの意向を汲んで振る舞う」構造ができあがっている。 レ...  24年の薬価差は、過去最小の「約5.2%」まで縮小した。厚生労働省はその理由として、物価高に伴う仕切価上昇を受けた卸の販売価格上昇、単品単価交渉を求める流通改善ガイドライン改訂の効果があった、などとメディアにレクチャーしたが、ミクロな視点で見ると、そんな美しい話はない。メーカーの強烈な「薬価防衛」が浮かび上がってくる。「事前に決めた価格より1円でも安く売ると、本社からすぐに価格訂正要求が入る」 そうぼやくのは、大手卸の営業幹部。とくに最小限の卸で流通させる「限定流通」の製品で「口うるさく言われる」と解説する。 なぜか。毎年薬価改定で切迫するメーカーは、コスト削減のため容赦なく卸との取引を打ち切っており、「安売りするとメーカーに次から選ばれなくなる」からだ。取引停止を回避したい卸が「メーカーの意向を汲んで振る舞う」構造ができあがっている。 レアケ

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