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間違いだらけのHTA

抗菌薬サブスク、「多様な価値」の反映法

第114回

東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中

2025年1月1日号

 21年1月1日号(第66回)の連載で、英国NHS(国民保健サービス)の抗菌薬サブスクリプションモデルを扱った。塩野義製薬の抗菌薬「フェトロージャ」(一般名=セフィデロコル)及びファイザーの抗菌薬「ザビセフタ」(セフタジジム・アビバクタムの合剤)について、NHSでの使用量にかかわらず一定金額を支払う仕組みだ。  通常のサブスクリプションモデルは、どれだけ使っても支払額は一定金額に固定されるという「使い放題」的な側面をもつが、こちらはむしろ反対で、「使用量が少なかったとしても一定の金額を支払う」ことが肝となる。抗菌薬のスチュワードシップ(適正使用介入プログラム)は、使用量をいかに少なく抑えるかが本質だ。通常の支払システムを維持した場合、薬剤使用の適正化を通じて使用量が減っていけば、小さな抗菌薬の市場はさらに縮退し、開発意欲の減退にもつながる...  21年1月1日号(第66回)の連載で、英国NHS(国民保健サービス)の抗菌薬サブスクリプションモデルを扱った。塩野義製薬の抗菌薬「フェトロージャ」(一般名=セフィデロコル)及びファイザーの抗菌薬「ザビセフタ」(セフタジジム・アビバクタムの合剤)について、NHSでの使用量にかかわらず一定金額を支払う仕組みだ。  通常のサブスクリプションモデルは、どれだけ使っても支払額は一定金額に固定されるという「使い放題」的な側面をもつが、こちらはむしろ反対で、「使用量が少なかったとしても一定の金額を支払う」ことが肝となる。抗菌薬のスチュワードシップ(適正使用介入プログラム)は、使用量をいかに少なく抑えるかが本質だ。通常の支払システムを維持した場合、薬剤使用の適正化を通じて使用量が減っていけば、小さな抗菌薬の市場はさらに縮退し、開発意欲の減退にもつながる。

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