家計簿目線の医療経済 コスパ患者学
TNBCへのキイトルーダ:1人の3年生存改善に2億円超
第59回
黒澤 恵
2025年1月1日号
薬剤の費用対効果(コスパ)を治療必要者数(NNT)から考える本連載、今回は再び、抗PD-1抗体「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)を取り上げる。
民間調査会社IQVIAによれば、同薬は24年上半期に880億円という国内市場最大の売上げを記録した。当初の適応症である切除不能の進行性非小細胞肺がんに加え、2022年に効能追加となった乳がんなどで処方を伸ばしているようだ。非小細胞肺がんに対するコスパは連載41回で取り上げた通りなので、今回はトリプルネガティブ乳がん(TNBC)で考えてみたい。
同薬の早期高リスクTNBCに対する有用性は、22年報告の国際共同臨床試験KEYNOTE-522で明らかになった(①)。周術期からのペムブロリズマブ追加は偽薬に比べ、無進行生存リスクを相対的に27%有意に改善した。
まずこの治療効率から見ていこう。KEYNOTE-522試験...
薬剤の費用対効果(コスパ)を治療必要者数(NNT)から考える本連載、今回は再び、抗PD-1抗体「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)を取り上げる。
民間調査会社IQVIAによれば、同薬は24年上半期に880億円という国内市場最大の売上げを記録した。当初の適応症である切除不能の進行性非小細胞肺がんに加え、2022年に効能追加となった乳がんなどで処方を伸ばしているようだ。非小細胞肺がんに対するコスパは連載41回で取り上げた通りなので、今回はトリプルネガティブ乳がん(TNBC)で考えてみたい。
同薬の早期高リスクTNBCに対する有用性は、22年報告の国際共同臨床試験KEYNOTE-522で明らかになった(①)。周術期からのペムブロリズマブ追加は偽薬に比べ、無進行生存リスクを相対的に27%有意に改善した。
まずこの治療効率から見ていこう。KEYNOTE-522試験に
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