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切除不能胃がんへのニボルマブ1次治療:東アジアでは生存改善せず

第60回

黒澤 恵

2025年1月15日号

 世界初の免疫チェックポイント阻害薬である「オプジーボ」(ニボルマブ)は、市場で「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)と鎬を削りながらも、高い売上げを誇っている。IQVIAによれば近年、消化器がんに対する使用も増えているという。そこで今回は胃がん1次療法のニボルマブの費用対効果(コスパ)を考えてみたい。  切除不能胃がんに対するニボルマブ1次治療は、国際無作為化試験「CheckMate649」で検討された(①)。本試験の対象はHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発胃がん/胃食道接合部がんである。全員が標準的化学療法を受けた上で、ニボルマブ群とプラセボ群(化学療法のみ)に無作為化された。  その結果、1年生存率はニボルマブ併用で57%、化学療法のみなら46%だった。ニボルマブを使っても、半数近くが1年間に死亡していたわけである。生存期間中央値を比較...  世界初の免疫チェックポイント阻害薬である「オプジーボ」(ニボルマブ)は、市場で「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)と鎬を削りながらも、高い売上げを誇っている。IQVIAによれば近年、消化器がんに対する使用も増えているという。そこで今回は胃がん1次療法のニボルマブの費用対効果(コスパ)を考えてみたい。  切除不能胃がんに対するニボルマブ1次治療は、国際無作為化試験「CheckMate649」で検討された(①)。本試験の対象はHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発胃がん/胃食道接合部がんである。全員が標準的化学療法を受けた上で、ニボルマブ群とプラセボ群(化学療法のみ)に無作為化された。  その結果、1年生存率はニボルマブ併用で57%、化学療法のみなら46%だった。ニボルマブを使っても、半数近くが1年間に死亡していたわけである。生存期間中央値を比較して

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