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財界論

「激震」の次期経団連会長

第52回 初となる金融出身の「財界総理」

茨城大学名誉教授 古賀純一郎

2025年1月15日号

 製造業からが定番だった日本経団連の次期会長にこれとは真逆の日本生命保険から筒井義信会長(70、写真)の就任が内定した。大正時代が起源の由緒ある保守本流の名門経済団体のトップの、金融界からの起用は初めて。衝撃的とさえいえる。製造業とは無縁の筒井会長が“財界の総本山”に就くことによって財界は変わるのか。  経団連が1917年(大正6)年に発足した日本工業倶楽部が前身であることはご存じだろう。新興の三井、三菱財閥を軸に設立された。それまでは手工業者などの軽工業が中心で政府主導の商工会議所が財界の中核として君臨していた。日清・日露戦争を通じて力をつけてきた産業資本はそれが不満で自分たちの主張や要望を政府に反映させるための圧力団体を創設したのである。  理事長には三井財閥の総帥団琢磨が、評議員会会長には三菱財閥トップの...  製造業からが定番だった日本経団連の次期会長にこれとは真逆の日本生命保険から筒井義信会長(70、写真)の就任が内定した。大正時代が起源の由緒ある保守本流の名門経済団体のトップの、金融界からの起用は初めて。衝撃的とさえいえる。製造業とは無縁の筒井会長が“財界の総本山”に就くことによって財界は変わるのか。  経団連が1917年(大正6)年に発足した日本工業倶楽部が前身であることはご存じだろう。新興の三井、三菱財閥を軸に設立された。それまでは手工業者などの軽工業が中心で政府主導の商工会議所が財界の中核として君臨していた。日清・日露戦争を通じて力をつけてきた産業資本はそれが不満で自分たちの主張や要望を政府に反映させるための圧力団体を創設したのである。  理事長には三井財閥の総帥団琢磨が、評議員会会長には三菱財閥トップの豊川

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