読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー
認知症介護の葛藤と解放
第257回
大西一幸
2025年1月15日号
私を忘れた父を愛す
アルツハイマーの脳との七年
サンディープ・ジョウハール/松井信彦訳
2024年11月刊
早川書房
現在、先進国の大半で高齢化し、かつては希少疾患でしかなかったであろう「認知症」が大きな内政課題となっている。医学の進歩で人は長生きするようになった。そして皆が皆、健康で長寿を全うするというわけではないことを学び始めてしまった。とりわけ認知症は長寿者、70歳以上の5人に1人以上、80歳代では4割近くになるとのデータもある。
私はすでに後期高齢者だが、自らもまた認知症になるのではないかとの不安が常時頭をよぎっている。こたつから這い出し、別の部屋へ踏み入ったとたんに何をしに入ったのかを忘れているときなど、用件を思い出すより先に、認知症の始まりかと思うようになった。
自分...
私を忘れた父を愛す
アルツハイマーの脳との七年
サンディープ・ジョウハール/松井信彦訳
2024年11月刊
早川書房
現在、先進国の大半で高齢化し、かつては希少疾患でしかなかったであろう「認知症」が大きな内政課題となっている。医学の進歩で人は長生きするようになった。そして皆が皆、健康で長寿を全うするというわけではないことを学び始めてしまった。とりわけ認知症は長寿者、70歳以上の5人に1人以上、80歳代では4割近くになるとのデータもある。
私はすでに後期高齢者だが、自らもまた認知症になるのではないかとの不安が常時頭をよぎっている。こたつから這い出し、別の部屋へ踏み入ったとたんに何をしに入ったのかを忘れているときなど、用件を思い出すより先に、認知症の始まりかと思うようになった。
自分の認
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