技術革新と製薬企業の明日
抗肥満薬競争の第2幕は「適応拡大」
第171回 人為的な副作用をどう克服する
宮田総研代表取締役 宮田満
2025年2月15日号
24年12月20日、米国食品医薬品局(FDA)は抗肥満薬「ゼップバウンド」を睡眠時無呼吸症候群の治療薬として適用拡大する認可を米イーライリリーに与えた。これこそが抗肥満薬開発競争の第2幕を継げる号砲となった。中等度〜重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と肥満を抱える成人に対して、睡眠の質を改善する目的で処方可能となり、市場はさらに拡大する見込みとなったのだ。抗肥満薬という適応以外に、この革新的な医薬品が複数の生活習慣病に対して適応拡大し、次々と市場を拡げる競争が始まった。
ゼップバウンドはそもそも2型糖尿病治療薬として認可されていたGLP-1/GIP受容体二重作動薬「チルゼパチド」を抗肥満薬として適応拡大した製品だ。米国では23年11月9日、日本では24年12月27日にそれぞれ抗肥満薬として適応拡大が認められた。2型糖尿病薬としては「マンジャロ」、抗肥満薬と...
24年12月20日、米国食品医薬品局(FDA)は抗肥満薬「ゼップバウンド」を睡眠時無呼吸症候群の治療薬として適用拡大する認可を米イーライリリーに与えた。これこそが抗肥満薬開発競争の第2幕を継げる号砲となった。中等度〜重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と肥満を抱える成人に対して、睡眠の質を改善する目的で処方可能となり、市場はさらに拡大する見込みとなったのだ。抗肥満薬という適応以外に、この革新的な医薬品が複数の生活習慣病に対して適応拡大し、次々と市場を拡げる競争が始まった。
ゼップバウンドはそもそも2型糖尿病治療薬として認可されていたGLP-1/GIP受容体二重作動薬「チルゼパチド」を抗肥満薬として適応拡大した製品だ。米国では23年11月9日、日本では24年12月27日にそれぞれ抗肥満薬として適応拡大が認められた。2型糖尿病薬としては「マンジャロ」、抗肥満薬として
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