医薬経済オンライン

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ほぼ存在しない「エビデンス」とキャンペーンの効用

フジテレビ不祥事で目にする「検脈CM」の正体

2025年2月15日号

 不祥事の影響を受け、フジテレビから多くのCMが消えた。代わりに枠を埋めるのは、ほとんどが社団法人ACジャパンによるキャンペーン広告だ。「なかやま、検脈んです!」の大声で始まる心房細動検脈キャンペーンもそのひとつ。広告主は日本心臓財団である。  しかしこの「検脈」、本当に実施すべきなのか。現状のエビデンスは否定的だ。  言うまでもなく、心房細動は脳塞栓症や心不全の危険因子である。受診を要するような症候性心房細動に対してであれば、適切に患者を選ぶ限り、抗凝固療法により脳卒中が抑制されるというエビデンスは多々ある。  ただ、「無症候性」なら話は別だ。確かに「無症候性の時点で心房細動を検出し、早期から適切な抗凝固療法を開始すれば脳卒中が減るはず」という仮説は立つ。しかし、この仮説を検討した無作為化試験...  不祥事の影響を受け、フジテレビから多くのCMが消えた。代わりに枠を埋めるのは、ほとんどが社団法人ACジャパンによるキャンペーン広告だ。「なかやま、検脈んです!」の大声で始まる心房細動検脈キャンペーンもそのひとつ。広告主は日本心臓財団である。  しかしこの「検脈」、本当に実施すべきなのか。現状のエビデンスは否定的だ。  言うまでもなく、心房細動は脳塞栓症や心不全の危険因子である。受診を要するような症候性心房細動に対してであれば、適切に患者を選ぶ限り、抗凝固療法により脳卒中が抑制されるというエビデンスは多々ある。  ただ、「無症候性」なら話は別だ。確かに「無症候性の時点で心房細動を検出し、早期から適切な抗凝固療法を開始すれば脳卒中が減るはず」という仮説は立つ。しかし、この仮説を検討した無作為化試験はい

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