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家計簿目線の医療経済 コスパ患者学

エンレスト:CCBと比べた降圧作用は同等も腎保護作用に疑問符?

第62回

黒澤 恵

2025年2月15日号

 高額療養費自己負担額の引き上げが議論を呼んでいる。本稿はその当否を問うものではないが、保険医療は「打ち出の小槌」でないという現実が明らかになったのは確かだ。  日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)は費用対効果(コスパ)をも評価したガイドライン作製の提言を準備しているという。「効き目が同等であれば安価な治療を推奨する」ということらしい。近年の抗がん剤価格高騰を受けての対応である。同様の配慮は、患者数の多い生活習慣病でも必要だろう。  そういう観点から今回再度登場するのが、降圧薬としての「エンレスト」(サクビトリル・バルサルタン:ARNi)である。連載56回でも取り上げたように、降圧薬としてのコスパは決して良好とは言えない。ただしそこで検討したのは、ARBとの比較である。ARB同様に頻用されているCa拮抗薬(CCB)と比較したらどうなるか...  高額療養費自己負担額の引き上げが議論を呼んでいる。本稿はその当否を問うものではないが、保険医療は「打ち出の小槌」でないという現実が明らかになったのは確かだ。  日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)は費用対効果(コスパ)をも評価したガイドライン作製の提言を準備しているという。「効き目が同等であれば安価な治療を推奨する」ということらしい。近年の抗がん剤価格高騰を受けての対応である。同様の配慮は、患者数の多い生活習慣病でも必要だろう。  そういう観点から今回再度登場するのが、降圧薬としての「エンレスト」(サクビトリル・バルサルタン:ARNi)である。連載56回でも取り上げたように、降圧薬としてのコスパは決して良好とは言えない。ただしそこで検討したのは、ARBとの比較である。ARB同様に頻用されているCa拮抗薬(CCB)と比較したらどうなるか。

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