医工連携
ベクターをワイン成分で被覆
医工連携の実践者 134 本田雄士 東京科学大学助教
2025年3月1日号
脊髄性筋萎縮症やデュシェンヌ型筋ジストロフィー、血友病などの遺伝子治療に用いられているアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)は、さまざまな組織・細胞種への遺伝子導入を可能とする多様な血清型(セロタイプ)を持ち、また遺伝子の発現が長期的に継続するという長所を有している。
一方、成人の大半がAAV中和抗体を自然に持っているか、持っていなくても一度AAVを投与すると中和抗体が産生されるため、それにより不活性化されて遺伝子導入の効率が下がる。そして肝臓や腎臓への毒性があって大量投与できないことから、投与対象や回数、量は限られるのが現状だ。抗体に捕まらないよう、カプシドをポリエチレングリコール(PEG)で修飾したり、リポソームなど送達担体に内包したりする試みも行われてきたが、細胞内取り込みが阻害されて結局は遺伝子導入効率の低下を招いてしまっていた...
脊髄性筋萎縮症やデュシェンヌ型筋ジストロフィー、血友病などの遺伝子治療に用いられているアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)は、さまざまな組織・細胞種への遺伝子導入を可能とする多様な血清型(セロタイプ)を持ち、また遺伝子の発現が長期的に継続するという長所を有している。
一方、成人の大半がAAV中和抗体を自然に持っているか、持っていなくても一度AAVを投与すると中和抗体が産生されるため、それにより不活性化されて遺伝子導入の効率が下がる。そして肝臓や腎臓への毒性があって大量投与できないことから、投与対象や回数、量は限られるのが現状だ。抗体に捕まらないよう、カプシドをポリエチレングリコール(PEG)で修飾したり、リポソームなど送達担体に内包したりする試みも行われてきたが、細胞内取り込みが阻害されて結局は遺伝子導入効率の低下を招いてしまっていた。
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