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眺望 医薬街道

後発品支援基金は医薬品不足を解決するのか

近藤正觀

2025年3月1日号

 後発品の数量シェアが85%を超えている。政府一丸で後発品の普及促進を進めた結果、薬剤費抑制に一定の効果があったが、ここ数年の後発品の供給不足は目を覆うばかりだ。政府の後押しに悪乗りした後発品メーカーが品質問題を疎かにした結果、医薬品医療機器等法(薬機法)に対する遵法精神をもたず、出荷優先の利益志向に走ったように映る。 厚生労働省は医薬品供給不足を解決すべく、厚生科学審議会・医薬品医療機器制度部会などで検討を進めてきた。そして24年12月の福岡資麿厚労相と加藤勝信財務相による大臣折衝によって、少量多品目を生産する後発品企業の非効率な体制の解消に向けて、医薬基盤・健康・栄養研究所(基盤研)に後発品の供給支援基金を創設することで合意した。 支援基金は薬事・薬価の両面の対応を含め、後発品業界の再編に向けた方策を検討するとしている。しかし、後発品メー...  後発品の数量シェアが85%を超えている。政府一丸で後発品の普及促進を進めた結果、薬剤費抑制に一定の効果があったが、ここ数年の後発品の供給不足は目を覆うばかりだ。政府の後押しに悪乗りした後発品メーカーが品質問題を疎かにした結果、医薬品医療機器等法(薬機法)に対する遵法精神をもたず、出荷優先の利益志向に走ったように映る。 厚生労働省は医薬品供給不足を解決すべく、厚生科学審議会・医薬品医療機器制度部会などで検討を進めてきた。そして24年12月の福岡資麿厚労相と加藤勝信財務相による大臣折衝によって、少量多品目を生産する後発品企業の非効率な体制の解消に向けて、医薬基盤・健康・栄養研究所(基盤研)に後発品の供給支援基金を創設することで合意した。 支援基金は薬事・薬価の両面の対応を含め、後発品業界の再編に向けた方策を検討するとしている。しかし、後発品メーカー

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