間違いだらけのHTA
「8.4万人が適用対象外」高額療養費の影響分析
第117回
東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中
2025年4月1日号
前回第116回(3月1日号)の時点では、「多数回該当者のみ現状維持・通常対象者は上限引き上げ」で衆院予算委員会を通過していた高額療養費制度。患者団体の働きかけや、がん関連を中心としたさまざまな学会からの意見表明が奏功して、3月7日に石破首相が「(制度の)見直し全体について、実施を見合わせる。制度の見直しについては今秋までに再検討する」と表明。いったんは現状の基準が維持されることになった。
「若い世代は狭く深い恩恵・高齢者層には広く浅い恩恵」となる高額療養費制度について、前回はレセプトデータを用いた分析により、保険種別によって所得分布すなわち負担上限が大きく異なることや、若年の患者とくにがん・RA(関節リウマチ)系の患者では、1人あたりの給付額(すなわち自己負担の軽減幅)が大きくなることを紹介した。
今回は後半部分として、...
前回第116回(3月1日号)の時点では、「多数回該当者のみ現状維持・通常対象者は上限引き上げ」で衆院予算委員会を通過していた高額療養費制度。患者団体の働きかけや、がん関連を中心としたさまざまな学会からの意見表明が奏功して、3月7日に石破首相が「(制度の)見直し全体について、実施を見合わせる。制度の見直しについては今秋までに再検討する」と表明。いったんは現状の基準が維持されることになった。
「若い世代は狭く深い恩恵・高齢者層には広く浅い恩恵」となる高額療養費制度について、前回はレセプトデータを用いた分析により、保険種別によって所得分布すなわち負担上限が大きく異なることや、若年の患者とくにがん・RA(関節リウマチ)系の患者では、1人あたりの給付額(すなわち自己負担の軽減幅)が大きくなることを紹介した。
今回は後半部分として、少な
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録