文化庁国立近現代建築資料館をご存じですか? 私も最近までまったく知らなかったのですが、今年初めに『工匠と近代化 大工技術の継承と展開』という展示のチラシを入手して、これは気になると行ってみるとなかなか見応えがあったうえに立派な冊子までもらえました。ここに行くルートは2つ。ひとつは旧岩崎邸庭園から入るのですが入園料がかかりますし、今は入場者数の制限が設けられているので、おすすめは平日のみのルートです。それが湯島地方合同庁の入口から入る方法で、こちらからなら無料です。湯島駅か御徒町駅から行けます。門番の人に資料館へ行く旨を伝えて入館のバッジをもらいます。門からまっすぐ歩いて正面の建物の裏手にまわると、ちょっとわかりづらい裏口があります。そこから建物に入り、2階の受付で名前と電話番号を記入したら会場へ。
さて、いま展示しているのはオリンピック絡みで『丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・万博まで』(10/10まで)です。前回もそうでしたが、模型がとてもきれいでした。もちろん図面もたくさんあります。個人的には図面を描く授業が一番苦手だったので、ただただすごいとしか言えないです。一部を除いて写真撮影可能です。平日ならほとんど訪れる人がいないようなので、いつもゆっくり鑑賞できます。
気軽に行けるところで日本橋・高島屋の史料館TOKYOで開催中なのが『建築家・坂倉準三と高島屋の戦後復興―「輝く都市」をめざして―』(2022/2/13まで)。かなりコンパクトな空間ですが、パネルや写真で今はない建物や建設当時の様子を見ることができましたし、パリ万国博覧会の日本館(1937)や昔に開催された『レオナルド・ダ・ヴィンチ展』の展示の写真を見ることができたのは驚きでした。そんなに前にレオナルドの展覧会があったとは。なにより坂倉準三を知らなかったので勉強になりました。
それと、これは観に行けそうもないのですが、竹中工務店東京本店のGALLERY A4で開催中の『天平の匠に挑む―古代の知恵 VS 現代の技術』も気になっていましたが行きそびれました。もうひとつ、これもチラシで知った建築会館ギャラリーの『広瀬鎌二建築展SH+第4回』(11/13〜18)なんていうのも見つけてしまいました。でもギャラリーの存在を知ることができたので、今後チェックしようと思います。