育てるのは大変ですが、たくさん咲いているのを眺めると幸せな気持ちになるバラ。今、あちこちで見頃を迎えています。



 バラと言われてまず浮かびぶのが、1本の枝の先に大きな〝剣弁高芯咲き〟というちょっと尖った感じの咲き方の赤いバラですが、ロンドン郊外のローズガーデンを訪れたとき、1本の先が枝分かれしてそれぞれに大きな花芽があり、順に咲くその花の重さでしなっているのを見たときは衝撃を受けました。日本でバラ園に行ったことがなかったので、そんな種類があるのを知らなかったのですが、そこではさまざまな色や形のバラが咲き誇り、バラの香りが充満する夢のような空間でした。とにかく英国でバラを愛でるというのを体験したかったので、英語もまともに解さないのによく電車とタクシーを乗り継いでそこまで行ったなと昔の自分をほめたい。たくさんのバラの間を歩いていると、『不思議の国のアリス』のトランプの兵隊が赤の女王に怒られないよう白バラを赤く塗りに今にも現れるのではないかと妄想ができたバラ園でした。これはルイス・キャロルの原作本より、ディズニー映画のシーンがかなり影響していますね。


 また英国とバラが結びつく出来事として〝薔薇戦争〟も連想します。対立する一族の紋章に白薔薇と赤薔薇があることから言われるようになったと知ったときは、外国は戦争までなんだか優美なんだなという印象を受けました。


 国民的な趣味のガーデニングでチャーチル首相もバラを育てたとか。聞いたときは、日本だったら盆栽となりそうだなのに引退した政治家がバラ作りをするなんてさすが英国と思いました。



 日本の政治と言えば、よく出てくる〝永田町〟界隈でKIOI ROSE WEEK 2023(〜5/31)というイベントが開催されています。正確には紀尾井町なのですが、最寄駅が永田町になります。これまで降りることのなかった駅から地上に出ると大きなビルばかりのどこにお目当ての建物があるのかと思いましたが、坂を登って行くと不意にここは英国?と思ってしまうような洋館・赤坂プリンス クラシックハウスが目の前に現れます。アート作品が何点か配置されていて、申し込み制の限定イベントがいくつかあるというくらいで、特に賑やかなわけではなく、その素敵な建物の周りのバラが咲いている間、自由に鑑賞することができます。それにしてもこんなところに立派な洋館があるとは知りませんでした。これまでバラ目当てで行った旧古河庭園もバラが似合う素敵なところですが、ここは洋館を囲むように花があるのがよかったです。あと以前行った横浜イングリッシュガーデンはこじんまりとしていますが、バラがぎっしりで堪能できました。横浜は山下公園や港の見える丘公園などあちこちにバラが植えられていて歩き疲れそうです。都内も検索するとずいぶんいろんなところにバラ園があってイベントがあるのですね。お天気の日に散歩するのにいいコースを見つけられそうです。ちなみに紀尾井町はまわりにあまり店舗がないので静かで穴場だと思います。