今回は駅近無料というアート関連施設2ヵ所。場所は半蔵門駅。


 まず、地上に出てすぐ左手にある半蔵門ミュージアム。ここは〝真如苑が所蔵する仏教美術品を一般に公開するために設立した文化施設〟だそうです。展示作品数は確かに少ないですが、こんな立派な空間で無料?と気が小さいので恐る恐る中へ。受付で親切に館内の説明をしてもらいましたが、なぜか他にも係の方があちこちにいる不思議なミュージアムでした。こちらとしてはすぐに質問ができてよかったですが、ほぼ客がいないなか一日いるのは大変なのでは。


 常設展示は大日如来坐像、不動明王坐像、説法印仏坐像、金剛界曼荼羅だそうです。どれもとてもきれいで、仏像などもぐるりと眺められます。


 今開催中なのは『堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春』(〜11/5)です。展示は地下ですが、その展示物の詳しい説明パネルが2階にあったので、そちらを先に読んでからの方が良かったです。



 今回は関東大震災から100年ということで堅山南風『大震災実写図巻』という迫力のある作品の他に1〜2点づつですが、竹内栖鳳・鏑木清方・小杉放菴・前田青邨・山口蓬春の作品が並んでいて、それをほぼ貸し切り状態でゆっくり観賞できました。


 2階に図書閲覧や休憩が可能なラウンジ。3階に仏教文化に関する映像をフランスから取り寄せたというかなり座り心地のいい椅子を備えたシアターがあって、ちょっと知識を得ながら贅沢な気分を楽しめます。


 この半蔵門ミュージアムの入っているビルの真裏にあるのが日本カメラ博物館です。カメラ好きなら行かれたことがあるかのしれませんが、今回はその隣のビルにある付属のJCIIフォトサロンで開催中の『薗部 澄作品展「水辺の記憶-1950年代を中心に-」』(〜10/29)を観てきました。今はもうなくなった銀座や新橋の運河に浮かぶ遊覧船に乗り込む人々がいたとは。70年程でこんなに変わってしまったのかと今の同じ場所からはまったく想像できない風景を見ることができました。それとモノクロ写真で切り取られた高度成長期のどこにでもあった日本の日常が興味深かったです。もうひとつの部屋には、1000年前から現在も続けられているけど、一般人はまず目にすることができない伊勢神宮の儀式「式年遷宮 遷都の御儀」を撮影したのものでした。


 最後に一番気になったのが廊下にあった旧式電話。ちゃんと使用できるようでちょっとかけてみたかったです。日本カメラ博物館の通りを挟んだ公園も一休みするのにいい感じでした。


 写真展の案内の中から見つけた『生誕90年記念 細江英公作品展「この写真家の熱量を観よ!」』(〜12/28、富士フイルム・スクエア)にもぜひ行こうと思います。