東北地方現存最古の建造物で国宝である中尊寺金色堂は、以前社員旅行で訪れて実物を見る機会がありました。


 よく紹介されているゆるやかなスロープの先にある建物を前にしたとき、本当に来たのだなぁと思いました。


 創建当時はこの金ピカのお堂が見えていたと思うのですが、金色堂自体を全部建物で覆ってしまっているのをあまり理解していなくて、ここに立ってやっとそういうことかと納得した覚えがあります。写真で見ていたのに脳内変換で光っている気がしていたのでしょう。自分の記憶が当てにならないのがよくわかりました。


 実際に観た金色堂は何だか外見が地味だったから余計に豪華でしたが、奥までは暗くて見えなかったのはしかたないなと思いました。それが今、東京国立博物館 本館で開催中の『建立900年 特別展「中尊寺金色堂」』(〜4/14)で細部まで堪能できます。



 超高精細8KCGの大型ディスプレイ上に原寸大で金色堂と堂内空間が再現されて、中に入り込んだような気分になれます。それと中央壇の壇上に安置される11体の国宝仏像をすべて展示されていて、ぐるりと背面まで鑑賞できます。本館のよく撮影に使われる大階段の裏側の展示室なのでそれほど広くなく時間はあまり掛からずにすむので、常設展や裏の広い庭を散策するのもいいと思います。ちょうど3/12〜4/7に春の恒例企画「博物館でお花見を」も開催され、庭の桜を愛でる機会もあります。上野公園の桜並木の混雑を避けてゆっくりとできるのでおすすめです。たぶん休日はコーヒーのキッチンカーもいます。


 実はこの中尊寺金色堂の映像を無料で観られるところが渋谷の駅前にあります。渋谷スクランブルスクエアの14階にあるNHKプラスクロスSHIBUYAで開催中の『未来のメディア技術体験空間「ミラクルビジョン 〜チョット ステキナ タイケン シナイ?〜」』(〜3/31)です。技術体験の一部なのですが、ゲームのコントローラーのようなもので、画面に映る中尊寺金色堂を自分の観たい大きさや角度などにして楽しむことができます。でも私はゲームをやったことがないのでこの装置自体をうまく使えず、友人が操作するのを見ていましたがとても面白かったです。



 他にも「ブギウギ」のパネル展、3Dで花火を見るコーナーやVRを体験することもできました。いろいろ技術が発達してそれに追いつくことが難しいですが、こうしてスタッフが説明してくれると少しは使えるようになってありがたいし、何より楽しめるのがいいです。


 検索したら、『超体験NHKフェス』(3/16〜3/20)というのも開催されるそうで、ちょっと気になります。