夏といえば、やはり涼しさを求めたくなるものですが、日本橋・神田・浅草界隈で楽しむものとして昔から納涼船に乗って花火を見物するなどの船遊びがあります。



 東京の川は昭和の前半までずいぶん汚かったので、江戸の浮世絵にあるような風情ある遊びはなかなかできなかったのですが、最近は水質改善が進んで船で川を巡る定期便が運行されるようになりました。日本橋川にはまだ忌々しい高速道路に覆われてしまっていますが、橋のたもとに船着場が2011年に整備され、ここから出発できるようになり、今では何種類もの船の中から選んで楽しむことができます。


 季節ものとして以前金魚船というのがあって、日本橋川から隅田川を楽しんだことがあります。かわいらしい金魚の提灯がずらりと付けられた船の甲板に座って、風を受けながらスカイツリーなどを眺めるのは実に気持ちよかったです。




 神田川でも一度和泉橋から水道橋までを往復する「はしまつり」のイベントのひとつ、神田川クルーズに参加できたことがありますが、いつも見下ろしていた川から見上げるお茶の水界隈の景色が違って見えたのが新鮮でした。水面はずいぶん下になるのでまわりがより一層威圧的に高い壁に感じたりしましたが、聖橋やお茶の水橋をくぐるのは面白かったです。




 他に川で行われる一大イベントといえば花火大会ですが、川の上を見るのではなく、川面を楽しむというのがありました。隅田川で行われた「東京ホタル2013」というものだったのですが、最新の太陽光蓄電LEDを駆使したとても幻想的で美しいものでした。大盛況で事前に売り出されていた特設席は取れませんでしたが、友人たちとどんどん川上へ歩いて、最終的には桜橋から眺めました。青く光る無数の球体が川面を漂う素晴らしい光景でした。



 川からのさまざまな景色をまた友人たちと見に行きたいものです。