シリーズ『くすりになったコーヒー』


 このブログは、「栄養成分ブレンドコーヒー」のことをできるだけ多くの人に知ってもらうために始めたものです。いよいよそのときがやってきました。


●「栄養成分ブレンドコーヒー」って、どんなコーヒーですか?


 下図は、第86話にも書いた「焙煎と成分の関係」です。緑の四角「浅煎り」と紫の四角「深煎り」を比べてみましょう。縦軸の成分量が、カフェイン以外は全部違っているのがわかります。カフェインだけが共通の成分で、それ以外はまったく違っているのです。こんなに違うのに同じコーヒーと呼ぶのが不思議なほどです。



 下表は、コーヒーの効き目と関係する主な成分一覧です。浅煎りと深煎りに分けてあります。有効成分と有害成分の他に、どちらとも言えない準有害成分もあります。また、コーヒーの香りは、浅煎りと深煎りで、化学的には別の種類です。浅煎りの香りはほんのりと淡く、深煎りの香りは濃く強いものです。その違いの詳しい内容はまだよくわかっていません。



 図と表から判断しますと、「栄養成分ブレンドコーヒー」とは、


●浅煎り豆と深煎り豆を別々に焙煎してブレンドして、すべての有効成分をまとめて飲むようにしたコーヒーのことで、いわば「効き目の成分のブレンド」です。


 町のコーヒー店のブレンド豆は、全体が一色に焼けています。これに対して「栄養成分ブレンドコーヒー」は、浅煎りの薄茶色と深煎りの黒褐色の二色の豆のブレンドです。次回はそうゆう「まだら色」のブレンド豆について、もう少し詳しく書くことにします。


(第94話 完)


栄養成分研究家 岡希太郎による
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