久光製薬
【証券コード】4530 【上場】東証プライム



海外牽引し4期連続で中間増益

24年度通期計画は据え置き


 久光製薬の今24年8月中間期(日本基準)は売上高が前年中間期比12.7%増の754億円、営業利益が7.3%増の90億円で着地した。中間期では4期連続増収・営業増益となる。返品削減の推進や海外事業での円安効果により、原価率が1.2ポイント低下。販売促進費(22.0%増)、広告費(17.3%増)、研究費(23.3%増)など販管費増を吸収した。営業外で6億円弱の為替差損(前中間期は差益13億円)が生じ経常利益は7.3%の減益。投資有価証券売却特益23億円計上で当期純利益は8.1%の増益に。久光は政策保有株式を今期末に連結純資産(2月末で2670億円)比20%未満に縮減する目標を掲げており、これで累計36億円売却した。


 売上高の内訳は国内が7.5%増で、海外が19.6%増と牽引。国内一般用は主力の「サロンパス」続伸や昨年10月にエスエス製薬から譲受した「エスカップ」通期化などで、31.3%増の133億円と大幅伸長。だが、国内医療用は全身性経皮吸収型抗炎症剤「ジクトルテープ」が7割増ながら、薬価改定や後発品の影響で主力の「モーラステープ」が9.1%減と足を引っ張った。一方で海外は米国・アジアでのサロンパス成長などで、一般用が17.3%増の236億円と2桁成長。医療用も女性ホルモン製剤「CombiPatch」などの拡大やADHD治療薬「Xelstrym」(昨年6月米国発売)の処方箋枚数増などで、25.3%増と大幅に伸びた。