英国NICEは10月24日に、米イーライリリーの早期アルツハイマー病(AD)治療薬「ドナネマブ」(製品名=ケサンラ)について「ガイダンスのドラフト版」を公表した。ドラフト版の記述では、ドナネマブの使用は非推奨となる。


 ドナネマブをめぐっては、NICEの評価の出る前日10月23日に英国の承認をつかさどる機関「MHRA」において、「ApoE4ホモ接合体保持者『以外』のアルツハイマー型認知症・アルツハイマー由来の軽度認知障害 (MCI)」の患者で承認が得られている。ApoE4ホモの患者を除外しているMHRAの承認条件そのものは、エーザイ/米バイオジェンの「レカネマブ」(レケンビ)と同様である。


 今回公表された文書はドラフト版(第1回のアプレイザル委員会の評価結果)であり、11月20日までがパブリックコメント期間となる。その後、独立委員会が寄せられたコメントに加え、追加解析の結果などを第2回委員会で討議したうえで、最終決定を下すと付記されている。第2回委員会は、25年の1月半ばに開催予定である。