10月25日、Meiji Seikaファルマが、立憲民主党衆院議員の原口一博氏を名誉棄損で訴えると公表した。同社は原口氏が衆院選挙前からレプリコンワクチンについて「非科学的な主張」(Meijiの言い分)を繰り返し、さらに選挙運動用ビラや選挙公報でも同様の記載をして、「悪意のある名誉棄損と判断した」という(ミクスOnline「Meiji Seikaファルマ 原口一博前衆院議員を提訴へ 選挙ビラにコスタイベの非科学的主張、看過できず」10月25日)
原口氏は選挙用運動ビラで、レプリコンワクチンは「治験をした米国でもベトナムでも認可されていない未知のワクチン」であり、日本人が「モルモットにされていると言っても過言ではない」などと記載していた。また、過去の配信動画でも「生物兵器」「3発目の原発」といった過激な表現で批判していた。
これについて、同じく衆院議員に当選したばかりの医師で弁護士の米山隆一氏が、同じ党に所属しながらも原口氏とは真反対の立場で、X(旧ツイッター)に次のような投稿をした。
「科学的判断は科学的機関が行います。政党は科学的機関の科学的判断に基づいて、政治的判断を行います。立憲民主党は、多くの科学的機関の、mRNAワクチンには、全てのワクチンに認められる以上の副反応はなく、対象疾患を防止する明らかなベネフィットがあるという判断を支持する政治的判断をしています」(投稿日10月30日、文章はママ)
筆者はこれを読んで驚いた。米山氏の言う「科学的判断」「科学的機関」とは、いったい何を指すのか。米山氏は「すべてのワクチンに認められる以上の副反応はなく」と書いているが、「副反応疑い」の報告数や「予防接種健康被害救済制度」の認定数を見れば、過去のワクチンをすべて足しても比較にならないほどの甚大な健康被害が起こっているのは明らかだ。
自公政権の下で、政府および厚生労働省はmRNAワクチンの薬害を「ないもの」にしてきた。その欺瞞を暴き、薬害の責任を追及することこそが、野党第1党に課せられた使命のはずだ。「科学的判断」「科学的機関」などという権威を隠れ蓑にして、政府与党と一緒になって薬害の隠蔽に手を貸しているとしたら、本末転倒だ。