——株式保有後のスケジュールですが、どのように経営に関わっていきますか。 


末包 ハンズオンでしっかりと関わっていきます。アドバイスをして、手数料をもらうのではなく、我われはリスクもリターンも一緒にとって経営に関わっていきます。圧倒的に深く現場に入り、投資1件あたりに関わるメンバーは十数人に及ぶこともあります。収益性の改善だけでなく、売上げの成長を重視しています。従業員の士気も上がりますし、成長性がないと上場も難しいからです。成長のためには積極的に必要な投資も実行します。もちろん、その人数がずっと携わるわけではありません。上場には独立性が必要であり、会社が自主的に運営可能な体制を作ったうえで徐々に引いていきます。



——買収した企業の多くは5 年程度で再上場させていますが、田辺三菱もそうですか。 


末包 再上場は有力な選択肢ですが、それは経営陣の方々としっかり議論していきます。 再上場を選択した場合は3〜5年が多いですね。 (森下)



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末包 昌司

ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパンL L C

パートナー・日本プライベート・エクイティ共同責任者

ボストンコンサルティンググループにて消費財・通信・自動車・金融等の業界に対してのコンサルティングに従事。2006年ベインキャピタル日本オフィス立ち上げに参画後、ベインキャピタルボストン本社を経て現職。東京大学工学部学士、ハーバードビジネススクール経営学修士(MBA)。