医薬経済オンライン

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武田ウェバー経営へ募る失望感

世界トップ10など「夢のまた夢」

2021年7月15日号

 武田薬品が経営の“綻び隠し”に神経質となっている。その姿は、東京五輪・パラリンピックについて「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しになる」と大風呂敷を広げながら、直径100ナノメートルのウイルスに事実上の白旗を上げた政府首脳・JOC(日本オリンピック委員会)の振る舞いと、妙に似ている。どちらも、希望的観測を自信ありげにアナウンスする一方で、現実との齟齬を指摘されると詭弁を垂れ、自己の正当性の主張に意地を張る。これを前に、周囲が寄せる信頼度のほうは非可逆的に低下する。負のスパイラルが続いている。  6月29日に定時株主総会を開いた武田。例年、クリストフ・ウェバー社長と「武田薬品の将来を考える会」とのバトルが衆目を集めるイベントだが、今年は経済産業省を黒幕とするガバナンス不正が明るみに出た東芝にお株を奪われたようだ。財務面...  武田薬品が経営の“綻び隠し”に神経質となっている。その姿は、東京五輪・パラリンピックについて「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しになる」と大風呂敷を広げながら、直径100ナノメートルのウイルスに事実上の白旗を上げた政府首脳・JOC(日本オリンピック委員会)の振る舞いと、妙に似ている。どちらも、希望的観測を自信ありげにアナウンスする一方で、現実との齟齬を指摘されると詭弁を垂れ、自己の正当性の主張に意地を張る。これを前に、周囲が寄せる信頼度のほうは非可逆的に低下する。負のスパイラルが続いている。  6月29日に定時株主総会を開いた武田。例年、クリストフ・ウェバー社長と「武田薬品の将来を考える会」とのバトルが衆目を集めるイベントだが、今年は経済産業省を黒幕とするガバナンス不正が明るみに出た東芝にお株を奪われたようだ。財務面を

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