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治験の空洞化

2023/06/27 会員限定記事 編集履歴

言葉が動かす医薬の世界 2

 「治験の空洞化」という言葉が薬業界のみでなく学界、官界で使われ、学会・研究会や専門紙に汎用されている。治験の空洞化とは日本の治験がスムーズに発足・進行・終結せず、海外治験にシフトしている現象・状況・構造を捉えてつけられた。すなわち、日本の治験が遅延・停滞し、時には中断せざるを得ない状況を指す。「治験の空洞化」という現象が生まれたのは97年4月から施行された新GCPの影響による。旧GCPは90年10月から実施された。その時点では治験の進行は多少遅れたが、空洞化というほどのことはなかった。その後、ICHの合意や旧厚生省の「医薬品安全確保対策検討会」の最終報告書をもとに、改定された新GCPが施行され、日本の治験は中断状況に陥った。 新GCPには治験依頼者の責任体制、治験のモニタリングや監査、治験審査委員会の機能充実、文書によるインフォームド・コンセントの徹底、...  「治験の空洞化」という言葉が薬業界のみでなく学界、官界で使われ、学会・研究会や専門紙に汎用されている。治験の空洞化とは日本の治験がスムーズに発足・進行・終結せず、海外治験にシフトしている現象・状況・構造を捉えてつけられた。すなわち、日本の治験が遅延・停滞し、時には中断せざるを得ない状況を指す。「治験の空洞化」という現象が生まれたのは97年4月から施行された新GCPの影響による。旧GCPは90年10月から実施された。その時点では治験の進行は多少遅れたが、空洞化というほどのことはなかった。その後、ICHの合意や旧厚生省の「医薬品安全確保対策検討会」の最終報告書をもとに、改定された新GCPが施行され、日本の治験は中断状況に陥った。 新GCPには治験依頼者の責任体制、治験のモニタリングや監査、治験審査委員会の機能充実、文書によるインフォームド・コンセントの徹底、治

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