パターナリズムとは父権主義、親権主義、温情主義、家父長主義、保護主義、家父長的温情主義など多くの訳語がある。 一般的な訳として「父権主義」が使われているが、単一な訳語に定着しないで、多くの日本語訳が生まれているのはパターナリズムに対する解釈や見方・考え方が多様であることを意味している。 パターナリズムは分かりやすく言えば「父親が自分の子供に対してすることを、同じように誰かにふるまう」ことを言う。すなわち、父が善意で子の指導や育成を行っていることそのものがパターナリズムである。一方で、子の自立を尊重しないやり方や本人が決めるべき事を代わって決めてしまうとか、特定の情報を本人のためを思い、知らせないこともパターナリズムに含まれている。 『新版 精神医学事典』(弘文堂)によれば、パターナリズムの語源であるラテン語のpaterは父、権威、絶対者を意...
パターナリズムとは父権主義、親権主義、温情主義、家父長主義、保護主義、家父長的温情主義など多くの訳語がある。 一般的な訳として「父権主義」が使われているが、単一な訳語に定着しないで、多くの日本語訳が生まれているのはパターナリズムに対する解釈や見方・考え方が多様であることを意味している。 パターナリズムは分かりやすく言えば「父親が自分の子供に対してすることを、同じように誰かにふるまう」ことを言う。すなわち、父が善意で子の指導や育成を行っていることそのものがパターナリズムである。一方で、子の自立を尊重しないやり方や本人が決めるべき事を代わって決めてしまうとか、特定の情報を本人のためを思い、知らせないこともパターナリズムに含まれている。 『新版 精神医学事典』(弘文堂)によれば、パターナリズムの語源であるラテン語のpaterは父、権威、絶対者を意味