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プラセボ

2023/07/11 会員限定記事 編集履歴

言葉が動かす医薬の世界 24

 プラセボ(placebo)はプラシーボとも言い、一般的に「偽薬」と訳されている。中には「にせ薬」、「慰め薬」、「気休め薬」、「おとり薬」、「ダミー薬」などと呼ばれることもある。 臨床薬理学会編の「臨床薬理学」によるとPlaceboの原語はラテン語のI shall pleaseに由来し、本来の意味は「とくに患者を満足させるか、心理的効果を期待して与えられる活性を有しない物質」とされ、「偽薬(偽はだますの意)という日本語訳はプラセボの本来の意味を誤解されやすいので使用しないほうがよい」とある。佐久間昭氏も著書「くすりとからだ」の中で、プラセボは「あなたをなぐさめ、お気のすむようにしましょう」としなぐさめ薬と説く。 いずれにしてもプラセボには薬理作用はないか、ほとんど無視できるもの(でんぷん、乳糖など)が使われ、試験薬(被験薬)と外観、色、味、重さなどが同じものを言う...  プラセボ(placebo)はプラシーボとも言い、一般的に「偽薬」と訳されている。中には「にせ薬」、「慰め薬」、「気休め薬」、「おとり薬」、「ダミー薬」などと呼ばれることもある。 臨床薬理学会編の「臨床薬理学」によるとPlaceboの原語はラテン語のI shall pleaseに由来し、本来の意味は「とくに患者を満足させるか、心理的効果を期待して与えられる活性を有しない物質」とされ、「偽薬(偽はだますの意)という日本語訳はプラセボの本来の意味を誤解されやすいので使用しないほうがよい」とある。佐久間昭氏も著書「くすりとからだ」の中で、プラセボは「あなたをなぐさめ、お気のすむようにしましょう」としなぐさめ薬と説く。 いずれにしてもプラセボには薬理作用はないか、ほとんど無視できるもの(でんぷん、乳糖など)が使われ、試験薬(被験薬)と外観、色、味、重さなどが同じものを言う。仮

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