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2023/07/28 会員限定記事 編集履歴

言葉が動かす医薬の世界 36

 治験を含む臨床試験の成績はEBMの中核となり、より科学的な薬物療法の確立と普及の基盤をなしている。最近は、とくに長期大規模比較臨床試験の成績が、疾病治療時の薬の選択に重要な役割を果たすようになってきた。 製薬企業は大規模試験の強い影響力をフルに活用するために新規治験の展開と、その結果の広報活動に注力している。一方、試験の成績が悪く販売制限や販売中止に至る場合も少なくない。米メルクのCOX2阻害剤バイオックスがその例である。これらの事実からわかるように、臨床試験は医薬品の生殺与奪権を握っている。 この重要な意味をもつ臨床試験について成績がポジティブなものが公表され、ネガティブなものは公表され難い傾向にあるという。なかには意図的に試験結果を公表しないケースもある。試験者による選択的・操作的公表として批判されてきた。また、ネガティブデータが公表され...  治験を含む臨床試験の成績はEBMの中核となり、より科学的な薬物療法の確立と普及の基盤をなしている。最近は、とくに長期大規模比較臨床試験の成績が、疾病治療時の薬の選択に重要な役割を果たすようになってきた。 製薬企業は大規模試験の強い影響力をフルに活用するために新規治験の展開と、その結果の広報活動に注力している。一方、試験の成績が悪く販売制限や販売中止に至る場合も少なくない。米メルクのCOX2阻害剤バイオックスがその例である。これらの事実からわかるように、臨床試験は医薬品の生殺与奪権を握っている。 この重要な意味をもつ臨床試験について成績がポジティブなものが公表され、ネガティブなものは公表され難い傾向にあるという。なかには意図的に試験結果を公表しないケースもある。試験者による選択的・操作的公表として批判されてきた。また、ネガティブデータが公表されて

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